「THE FIRST SLAM DUNK」を見て納得した
ラストの山王戦に身震いし、そして突然の最終回に驚きつつも凄いマンガをリアルで体験できた喜びは大きかったです。
その後、井上先生は、「バガボンド」や「リアル」などの名作を手掛けるわけですが…。
なんというか、アニメの絵がダメだったんですよね。
あと、バスケの試合の躍動感が感じられず、ちょっと薄いなあと思ってました。
全然、原作のカッコよさを出せてない感じがして、お子様向け過ぎるような印象でもありました。
と思っていたら、何年か後になって、原作者の井上先生も当時のアニメはあまり好きでなかったという事を答えている記事を読んだのです。
なるほど、その伏線があっての今回の「THE FIRST SLAM DUNK」なのかなと。
僕のように原作のスラダンファンもいれば、アニメのスラダンファンもけっこういるのでしょう。
そういう人からすれば、過去作の声優さんを起用しなかったことに対し反感を持たれるのは仕方ないとは思いますが、僕は過去アニメを積極的にスルーしたんで特に違和感なかったです。
これに似たパターンでアニメ版「シティハンター」があります。
あれも、アニメ版は正直イマイチという印象だったんですが、ただ原作がシリアスとコメディのバランスが半々ぐらいだったんで、アニメの方もそういう意味ではまだ受け入れられたんですよね。
原作のスラムダンクはどうかというと、連載開始時の作画や話しの展開に関しては、青春スポーツコメディっぽさがけっこうあったと思うんですよ。
当時、ジャンプで読んでいた僕も、あんな風に作画が進化して、あんなふうなシリアス展開な作品になるとは思ってもみませんでした。
おそらく開始当初の雰囲気の作画のままだったら、あのアニメでも自分的にはOKだったと思います。
でも、みなさんご存じのように、作画も物語も凄く進化したため多くの人が熱狂する作品になったわけです。
スラムダンクと言えば、三井の「バスケがやりたいです」であり、安西監督の「あきらめたら試合はそこで終わりですよ」であり、ラストの山王戦で流川から桜木へのラストパス、そして練習で2万回撃ったジャンプシュートでの逆転劇なのです。
最初こそ、ヤンキーが同級生女子に一目惚れして、その子がマネージャーをやっているからバスケを始めましたというラブコメ的マンガでしたが、本当にそれは全巻の中でも僅か一瞬でしかありません。
「THE FIRST SLAM DUNK」が制作されたのは、もちろん色んな事が絡んでいるとは思いますが、一つには井上先生自身の描きたいスラムダンクのアニメがこうだった、というのがあるんじゃないかと詮索してしまいました。
当時のアニメが井上先生と同じように受け入れられなかった自分が、この作品には凄く納得させらたわけですし。
だから描かれる試合も…、、これ以上はネタバレになりますので、この辺で終わりにします。