Walking backstreet(裏道を歩いていこう)

Walking backstreet(裏道を歩いて行こう)

40代後半になっても自分の生き方、進む道が分からない男のブログです。「40にしても惑う」人間の悩みや日常の思考などを趣味も交えて書いています。

心のバランスとサイクルが何となく視覚化できた

タイトルの通り「視覚化できた」というのは、本当は不正確で、ヒントをもらったというのが正しいです。
 
ニートの歩き方」で有名なpha氏の著作、「持たない幸福論」の中に出てきた内容が読んでいて腑に落ちたという感じなのですが。
 
下の図が、本の中で登場した心のバランスとサイクルを現したものです。
 

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pha氏自身も、見田宗介氏という著者が書いた本に出てきた図をアレンジしたものとのこと。
 
図の(1)に自分がいる時は、内外両方とも充実している状態です。
 
仕事も自分自身も充実という感じですね。
 
常にその状態にいられれば問題は無いのですが、そうならないのが世の常、人の常でございます。
 
定期的に(2)の状態に移行してしまう状況に陥ります。
 
(2)は、社会は肯定するけど、自分については肯定できない状態。
 
具体的には「目の前にある仕事が上手くこなせなくて自信喪失している」とか「やることはたくさんあるけど、全然興味が湧かなくて動けない」といった感じ。
 
するべきことがあるけど、それを上手くこなせなず、でも、するべきことを放り出すこともできないのが(2)にいる時となります。
 
図で示している通り、人の心のサイクルは(1)から(2)へと移行するので、逆の(2)から(1)へ戻るのは難しいです。
 
もちろん、それができる人もいるんでしょうが、そういう人はメンタルのコントロール力がかなり強い人で、そもそもこんなことを考えたりはしない人だと思われます。
 
メンタルが下がっている、なんかやる気が起きないというのを感じたら、(2)の状態にいることを自覚することが大事だということです。
 
自分が苦しいのは、社会からのプレッシャーによるものなので、行き詰まると自分自身と社会の両方を肯定できなくなるわけです。
 
この時に大事なのが(3)と(4)のフェーズを経て(1)に戻ることです。
 
(3)は社会も自分も否定の状態ですから、仕事なんてもう知ったことか、とか、何もかも放り出してしまえって感じで、一見最悪の状況ではあります。
 
この時、うっ憤ばらしにヤケ酒飲んだり、家に引きこもったり、極端になると失踪したり仕事辞めてしまったりという行動に繋がるのです。
 
このように最悪な感じではありますが、大事なのはそれ自体を否定せず、こういう時も必要なんだと思うことです。
 
もちろん、仕事辞めたりとか離婚したりなんていう後戻りできない行動を取る時は、相応の覚悟は必要ですが、本当に底の場合はそういうことも必要になってくるかもしれません。
 
要は自分が(3)のフェーズにいること、そしてそれは自分にとって必要な時期であることを自覚することです。
 
pha氏は、(3)のフェーズは「一時的な死」「小さな死」のようなものだと言っています。
 
重要なのは、(3)の時に自暴自棄になったとしても、本当に物理的に死んでしまわないこと。
 
疑似的に「小さな死」をすることで、自分自身のガス抜きをする、死なない程度になんとか(3)のフェーズをやり過ごし(4)に移行することが大事なのです。
 
疑似的な「小さな死」がヤケ酒なのか、ちょっとした旅に出ることなのか、ひたすら家でゲームやアニメをしまくることなのか、それは人それぞれです。
 
ただ、先ほども書いたように、そのために嘘をついて会社を休んだりしても、罪悪感を抱く必要は無いということ。
 
自分が本当に死なないためにやっていることだと、自覚することです。
 
(4)に行くと、社会とは関わらないけど個人的な楽しみを見出すことで、少し楽になってきたりします。
 
そして、ずっと個人的なことばっかりやっていると物足りなさを感じてきて、次はちょっと社会や他人と何らかの繋がりが欲しくなり、(1)のフェーズに移行できるようになるという感じです。
 
まとめると、
(1)仕事も自分もいい感じ(社会肯定・自分肯定)
(2)やらなきゃいけない仕事はあるけど、つらい(社会肯定・自分否定)
(3)自分はもうだめだ、仕事も何もかもどうでもいい(社会否定・自分否定)
(4)ひたすら自分のことしているだけで楽しい(社会否定・自分肯定)
そして(1)に戻る。
 
実際には、(3)の時に状況が許せば休養を取ることが大事ですが、なかなかそうはいかない人が大半だと思います。
 
がっつり休めないなら、適度に仕事で手抜きしたり、定時で帰ったり、外回り行くと言って家で休んだりとか、何でも良いので体を休めることを最優先にした方が良いです。
 
pha氏いわく、(2)の苦しみが長いと(3)のどん底時期も長くなるので、(2)のフェーズに少しでも入ったと思ったら、すぐに逃げ出して(3)をすぐに終わらせ、出来るだけ早く(4)に行くのが、トータル的に起伏が少ないバランス状態になるとのこと。
 
簡単に言ってしまうと、こまめなガス抜きということです。
 
今まで、自分はこのサイクルや、(1)~(4)のフェーズというのを自覚していませんでした。
 
しかし、実際の毎日の生活においては、やらなきゃいけないのに気持ちが出てこないとか、何故か今日は誰とも話もしたくなく家に籠っていたいとかという状況に抗おうとしていたのです。
 
職場に行っても仕事をする気が起きず、PCの前で怠けている自分に罪悪感を感じてましたが、そんなことは思わなくても良いんだなって(^^;
 
自分にとって、それぞれに必要で、実は意味のある行動だったんだと理解できました。
 
自分が今、どのフェーズにいるか、次はどのフェーズに行くのかをわかるようになった事で、生き方が少し楽になったきがした次第です。