ダーク・シャドウ
たぶん、コメディ映画なんだと思うけど、今ひとつという感じでした。
こんなこともあるんだってぐらい、残念でした。
唯一面白かったのは、アリス・クーパーが本人役で登場しステージを披露してたところですかね。
それを見た主人公が「ひどい女だ」と言うセリフは、けっこう笑えました。
中世時代、主人公のバーナバス・コリンズは水産事業によって富を得た家に生まれた貴族だったのですが、屋敷の使用人であり魔女でもあるアンジェリークと関係を持ってしまいます。
しかし、それからバーナバスはジョゼットという女性と恋に落ち、それを知った魔女アンジェリークは、バーナバスを吸血鬼にし生きたまま埋めてしまいました。
彼が復活できたのは、それから約200年後の1972年の世界。
この時代では、主人公の家系であるコリンズ家はすっかり落ちぶれており、バーナバスはお家の復活を図ろうとするのですが、この時代にあの魔女も実は生きていおりライバル会社のトップに君臨していた、という感じのストーリー。
復活したバーナバスが、自分がいた時代になかった自動車やマクドナルドにびっくりしたりするシーンは面白かったです。
彼はヴァンパイアであることを悩みつつも、バンバンと人を殺していて、作品を鑑賞している側としては、どうも彼に感情移入ができないのが欠点。
基本は金持ちのボンボンなのでお馬鹿という事なんでしょうが、そこに恋のロマンスを持ってきても笑って良いのか、応援して良いのかがわからないんですよね。
復活してからも、あっさりとヴァンパイアの誘惑に負けて、また関係を持っちゃいますし。
どうしようもねぇヤツなんだけど、そういうやつが主人公なのですから。
それと、含みをもたせたようなキャラクターは多く登場するのですが、結局のところは、何も展開がありません。
ずっと座っているお婆さんとか、本来ならヒロインであるはずの家庭教師ヴィッキーとか、何かあるんだよなとずっと思いながら見るのですが、何もないんですよねぇ。
かと思えば唐突に、娘のキャロリンが実はオオカミ人間だったというのがラストで分かるんですが、え?何それ?で、それも終わります。
う~ん、、本当に何をどうしたいのだろうって感じで。
たぶん、真のヒロインは魔女アンジェリークなんでしょうね。
「愛と憎しみ」が表裏一体となったキャラクターで、唯一そこだけは良かったかも。
部分的には確かに笑えるんですが、全体としては中途半端な作品でしたかね。