痛々しいアニメでした。
この作品のテーマは、おそらくエヴァンゲリオンのような壮大なもので、星とそこに生まれ死にゆく生命を描きたかったのでしょう。
石の中から出てきた謎の美少女、主人公に恋する幼なじみの少女、ロボット戦闘、軍部の陰謀などなど、それこそ王道と言える設定を詰め込んでいるのですが、全くもって脚本がダメダメなのであります。
第1話の地底で謎のヒロインと出会うシーンなんかは、ラピュタを彷彿させたような雰囲気で期待したんですけど、その後の展開が全く行き当たりばったりな感じで、これはハズレだなと早々に気づいてしまいます。
あと、主人公の存在意義がまったくわからない。
それというのも、主人公がほとんど何もしない、活躍もしないくせにストーリーの中心に置かれているのが不思議でありました。
ストーリー後半まで、ロボット戦闘をするのはモウラというツチノコみたいな配下キャラがロボット変身するのですが、一応、主人公にいつの間にか付けられた紋章が反応して変身させるみたいな展開。
でも、ロボット戦闘では主人公自身が戦うわけじゃなく、モウラが戦っていて、主人公はひたすら逃げるだけ。
後半で、なぜか都合よく主人公がロボットに乗り込めるようになって戦闘するのですが、特に策を講じたりするわけでもなく、戦いのカタルシスを感じることもありません。
敵キャラの設定も今ひとつで、魅力が感じられません。
敵キャラのガスが、なぜモウラとのロボット戦闘に執着するのか理解不能ですし、秘めた思いを持った渋めの敵キャラかなと思っていたらただの戦闘マニアでしたというオチ。
喫茶店マスターであり、主人公の育ての親であるドモンも今ひとつ。
なんか無理矢理ドモンに過去の回想をこじつけてキャラ作りした感じ。
まだまだ他にも色々とあるけど、とにもかくにも痛々しいアニメという評価がぴったりの作品でした。
期待してたのになぁ。