「物語」シリーズです。
このシリーズ好きなのですが、何せ各「物語」数が多く、しかも飛び飛びに見ているので人物の関係図を掴むことに最初は難儀しました。
初めて見たのが「猫物語(白)」でしたが、その時は、画は面白いけどなんやらよくわからんアニメだなぁという感想。
当然ですね、頭部分から見ていないのですから。
なので、最初の方で一度、挫折しそうになったのですが、途中からこの作品の魅力にはまってしまい、今では物語シリーズのファンになってしまった口です。
ネットに各物語の時系列が出ているので、まだ観たことない人はそれを参考にされると良いかもしれません。
ちなみに、このアニメ自体けっこうな人気らしいですが、原作はそれ以上に人気のようです。
いつものことながら、僕は原作は未読なので、何がどう違うのかは比較しようがありません。
しかし、このアニメを観て思うのは、原作も相当にクセのある表現なんだろうなと想像できます。
画、特に背景描写とか建物、風景がまず独特です。
電脳空間のような背景や色彩だったりします。
そして、キャラクター達の会話やセリフの言い回しが頭から離れなくなるぐらいに、これも独特。
カット割りの多さというか、切替の速さも他のアニメとは全然違います。
画の中に漢字を用いて表現するのも、これまた独特。
キャラのセリフとか効果音を文字付きで描くのはよくありますが、背景描写を無数の同じ漢字並べて表現というのはかなり独特、且つ、目を引くものです。
そして、各女性キャラがそれぞれに魅力的で可愛い。
これも、個人的な話しですが、登場キャラ全てを可愛いと思う作品はなかなかないものでして、このシリーズだけかもしれません、そう感じるのは。
肝心のストーリーはと言うと、怪異と呼ばれる妖怪や神に取り憑かれた少女達を主人公の高校生である阿良々木暦が解決していくというもの。
本当に、内容的にはこんなもんなんですよね。
もちろん、ちょっとしたドンデン返しや謎解きみたいなのも若干ありますが、そこまで凝った複雑なものでもありません。
そう、ストーリーそのものは非常に単純なのです。
それなのに、何故面白いと感じるのかが不思議。
思うに、多分に演出部分の工夫が大きいように思うのですが、いかがでしょう?
ラストで障り猫のブラック羽川が阿良々木を殺そうとするも、敢えて街灯の下へ導き、障り猫にとっては脅威である吸血鬼の忍を登場させるシーンは、ジーンときました。
障り猫に憑依されながらも羽川の心がそうさせたのか、ただそこにいるだけの怪異のはずが、そうした意志を持ったのかは想像するしかありませんが、良いラストだったなぁと。
このシリーズ、その面白さや感想がテキストで表現しにくい作品であり、また、好き嫌い分かれるとも思いますが、非常に質が高いアニメじゃないかと思っています。