後半、ネタバレありますんで注意してください。
異星人がやってきて地球人を襲う、というよくあるお話しです。
異星人がどこからやってきたのか、どうして人間を襲うのか、もしくは人間を食糧として襲っているのか、どうやったら彼らを倒すことができるのか、あの青い光は何なのか、そういったくだりに関しては何の描写説明もストーリーもありません。
物語冒頭も、回想シーンにする必要は全然無かったように思うのですが。
主人公のカップルとその友人達は、ひたすら逃げ惑います。
キャラに関する掘り下げも少ししかなく、恐ろしい事態に見舞われているはずなのに、痴話げんかっぽい描写があり、おいおい、ここで怒っている場合じゃないだろうと笑ってしまいました。
まあ、けっこうハチャメチャ感があるというか、観客置いてけぼりな作りになっています。
あんな生物から逃げられるわけないだろ、一体全体どう終着させるんだ監督さん?みたいな気持ちでずっと観ちゃうんですよ。
こっから本格的なネタバレで注意。
アメリカ軍も出動して謎の宇宙生物達と戦うのですが、いかんせん敵の数も多く、最後は全員捕獲されてしまいます。
そうです、奴らは食糧として人間を狩っているのでした、ちゃんちゃん♪というお話しであれば、そのレベルの映画であったでしょう。
実はエイリアンどもは、捕獲した人間の脳を吸い上げ、自分達と同じようなボディにその脳を与え敵方生物を量産しているのでした。
いや、このシーンはけっこうな衝撃でしたね。
そして更なる展開が待っています。
主人公カップルにも、その順番が徐々に近づいてきます。
彼氏の方が先に処理をされ、次に彼女の番となるのですが妊娠していた為、別の工程に回されそこで胎児の処理をされそうになります。
ところが、処理されエイリアンとなったはずの彼氏が何故か人間としての記憶を持っており、彼女を救おうと戦うのであります。
エイリアンと化した彼氏は彼女のお腹にやさしく手(実際は爪のような手)を置き、お腹の子供と彼女をいたわり、その後、敵のエイリアン達へファイティングポーズを取るのでした。
…でした。?
そう、ここで映画は終わるのであります。
ラスト数分の衝撃度といったら、すごいものがありました。
これが無かったらただのB級映画だと思うのですが、ラストのどんでん返しにより、そんな評価はいっぺんにふっとんでしまいましたよ。
終わるところも、そこ?みたいな感じだし。
まあ、それも含めてダメ作品だろという評価を下されそうですが、個人的にはけっこう面白かったですね。
タイトルの「スカイライン~征服」の「征服」って、人間がエイリアンに征服されるという意味じゃなく、ラストシーンの人間がエイリアンを征服しちゃったっていう意味かなと勝手に解釈してます。