Walking backstreet(裏道を歩いていこう)

Walking backstreet(裏道を歩いて行こう)

40代後半になっても自分の生き方、進む道が分からない男のブログです。「40にしても惑う」人間の悩みや日常の思考などを趣味も交えて書いています。

フェイス/オフ

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息子を殺されたFBI捜査官が、その犯人を逮捕するが、実はそいつが大規模なテロを計画していることが判明。
 
FBIが爆弾テロ計画の内容を聞き出したくても、主犯のキャスターが意識不明の重体であるため、共犯者である弟から爆弾の設置場所をリサーチする任務を主人公の捜査官が負う。
 
で、その任務というのが、主犯格キャスターの顔と自分の顔を特殊な手術で入れ替え犯人になりすましてその弟に近づこうという作戦。
 
手術は成功、捜査官は主犯キャスターになりすますのだが、途中でキャスター本人が目覚めしてしまう。
 
そしてあろうことか、手術を担当した医者達を脅し、捜査官の顔を自分の顔に付けさせそのまま脱走、犯人が今度はFBI捜査官になりすまして、、、というストーリー。
 
まあ、顔を入れ替える手術そのものが突拍子もない発想だし、現実的にどうなのよというツッコミはありますが、顔が入れ替わった者同士の駆け引きや戦いが面白く描かれ、観ている者は非常に目が離せない作品に仕上がっています。
 
見終わった後、タイトル「フェイスオフ」の意味深さも感じ取ることができます。
 
原題「Face Off」はそのまんま訳すると「対決」で、お互いに顔を入れ替えた捜査官と犯人の対決を意味しているように思えますが、実は、主人公である捜査官の中にいるもう一人の自分との対決という意味合いも含んでいるように思います。
 
最初に書いたように、主人公捜査官は息子を殺されているのですが、その犯人にも実は幼い息子がおり、物語の途中で主人公はその息子を助けることになります。
 
にっくき犯人の息子でありながらも、銃撃戦のまっただ中、その子どもをかばう主人公の葛藤や、殺された子どもの事がずっと頭から離れなかったが故に、娘との関係が上手くいってない今の自分、顔が入れ替わってしまった事により、内に眠っていた暴力性に気付かされる自分、そういった対峙部分が上手く描かれています。
 
派手なアクションや銃撃シーンだけが売りの映画とは、やや一線を画しているんですよね。
 
なので、自分と家族という部分に注目して観ても面白い映画でオススメです。