アニメ版「3月のライオン」第2期を見ている途中です。
今頃かよというツッコミは置いておいて。
ブルーレイレコーダーに録り溜めしてあるのを、少しずつ見ているのですが、続きが早く見たいという思いと、見終わりたくないという思いに板挟みになりながら、再生ボタンを押しています。
原作の漫画作者は「ハチミツとクローバー」の羽海野チカ。
ハチクロは読んだことが無いのですが、これも読んでみたいと思わせるほど魅力的な作品ですね。
そのぐらい、羽海野チカ氏は人間の内面を描くのが上手いです。
僕も将棋は指せますが、小学校ぐらいまででしたね、熱心にやってたのって。
新聞に載ってる詰め将棋を解いてみたり、入門書買って、色んな戦法を覚えてみたりとやってましたが、ある時点で自分には将棋の才能が無いと自覚してからぱったりとやめてしまいました。
上手く言えないんですが、盤面を読む想像力と言いましょうか、記憶力含めての展開図みたいなのものが全く描けないのです。
そういうレベルの人間ですが、将棋を題材にした「3月のライオン」の面白さは充分に感じ取れました。
恐らく全く将棋を知らない人でも、この作品の面白さは理解できると思います。
主人公である高校生棋士、桐山零と彼を取り巻く人間模様の物語であり、陳腐な言い回しですが、そこで起きる笑いや涙にまつわる作品なのです。
彼はそこで、迷惑をかけないよう良い子として振る舞ってきたのですが、返ってそれが幸田家の子供達との軋轢を生むことになります。
学校でも友達を作らず常に孤独であった桐山零は、幸田家を出て一人暮らしを始めます。
中学生プロ棋士デビューをし注目されてはいたのですが、これまでの境遇のこともあり将棋でも不調が続いていたのであります。
そんな時に、三月町に住む川本あかり一家に出会い、三姉妹とそのお爺さん達と一緒に夕食を食べるなど交流を持つようになり、彼の心の中に変化が少しずつ現れてくる、といった感じ。
三月町は、登場する風景の様子から東京の佃島あたりだと思われますが、町名は架空のようです。
タイトルの由来はこの「三月町」から来てるんでしょうね。
そして、印象的に描かれているのが中央大橋。
主人公の心象を現す場面で頻繁に登場し、桐山零はは将棋会館へ行くときも帰る時もここを歩いて渡るのです。
特に第2期では、川本家の次女である川本ひなが通う中学校のいじめ問題が大きな柱となります。
いじめられている友人の味方をした川本ひなが、次のいじめのターゲットとなり辛い思いをする場面では、自分も胸を鷲掴みにされたように見入ってしまいました。
1期もそうでしたが、もの凄く見てる側の僕にも直接的に響くんですよね。
こんなに自身の感情を揺さぶられるアニメ作品は、本当に数少ないです。
でも、決して暗くならずに、ちょいちょいギャグも入れてあったりと楽しめるようになっています。
(しかもギャグのレベルもけっこう高い)
3月のライオンを見た時だけは、自分も少しだけ人に優しくなれるような気がするのです。
そう、こんな僕でも(^_^;
第3期は制作されるのかな?
あるとしても、もう少し先の話しだとは思いますが、期待して待ちます。