以下は弁護士ドットコムで掲載されていた記事。
有期雇用から無期雇用に転換する直前に雇い止めされたのは無効だとして、神奈川県在住の40代男性が、玩具メーカー大手・バンダイ(東京都台東区)を相手取り、従業員としての地位確認などを求めている裁判の第1回口頭弁論が8月20日、東京地裁で開かれた。バンダイ側は請求棄却を求めた。原告の男性は約12年間、有期雇用の契約社員として働いたが、労働契約法によって無期雇用となる寸前に雇い止めされたと主張、今年6月に提訴していた。
男性と代理人弁護士は口頭弁論後に、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開いた。男性は「正直な気持ちとしては、くやしい。非正規というのは、法律すらまともに適用してもらえないのか。(会社が)涼しい顔して雇い止めするのは許せない」と怒りをにじませた。
●男性側「雇い止めは権利行使を奪うもの」
男性は2006年5月、バンダイに有期雇用の契約社員として採用された。2007年4月以降、1年契約が何度も更新されて、2018年3月に契約終了により雇い止めされるまで約12年間、本社で経費処理などの業務を担当していた。
労働契約法の改正によって、通算5年を経過すれば、有期雇用の労働者に無期転換できる権利(無期転換申込権)が発生する。男性も2018年4月1日、この権利を得る予定だった。ところが、バンダイは2017年12月、男性に次回の契約更新をしないと通告。男性が引き続き働きたいと求めたが、バンダイは2018年3月31日をもって、雇い止めした。
男性側は「2018年4月1日において就労をつづけていれば、無期転換申込権を行使できる状態だった。雇い止めは、この権利行使を奪うものであり、無効だ」と主張している。一方、バンダイは弁護士ドットコムニュースの取材に「係争中につき、コメントについては差し控えさせていただきます」と回答した。
要は、12年間、毎年契約更新してきたのに、なんで雇い止めなんだ、無期雇用寸前だったのに!
という嘆きのお話しだったわけですが、僕的にはなんか無期雇用より有期雇用の方が良いのになぁと思ってます。
ただ、記事の男性の話しでは、会社があのバンダイです。
それなりに大企業ですし、契約社員とはいえ、12年も勤めてそれなりに居心地も良かったって事なんでしょうね。
にも関わらず、無期雇用直前で雇い止めの判断をしたということは、その男性に対する会社側の評価はそれほどでもなかったと想像してしまいます。
僕も今の職場は今年で13年目ですが、3年過ぎたあたりから辞めたいとずっと思っていて今に至ります。
自分が契約社員だったなら、「もう契約の更新は無しでいいです」って自分で言って辞められるから、本当に気が楽なのになぁと思うんですよね。
今の会社でも何回かは、正規雇用じゃなくて臨時とか嘱託とかにして契約制にしてもらえないだろうかと、こちらから逆提案したこともあります。
全て、「お前、寝言は寝てから言え」的な感じで相手にされませんでしたが。
以前から言ってるように、今の社会が、転職したり解雇したりすることが普通の感じになればいいのにと常々思っています。
いわゆる雇用の流動化ってやつですが。
まあ、それぞれの立場があって、自分が望むような形にはなかなかならないのが人生って事でしょうか。
未だに会社を辞められない僕が言うのもなんですが、本当に無期雇用を希望しているのなら、居心地の良さとか何となく勤められそうといった漠然とした空気感に流されちゃ駄目なんじゃないかと思います。
特にバンダイなどのように大きな会社って、けっこうシビアでドライに人事はやりそう。
そこで自分がどういう立ち位置なのか、どう評価されているだろうか、どのレベルの仕事をしているだろうか、正規社員と比較してどうだろうか等々、俯瞰的に見ながら、場合によっては別の会社で就職を探す努力をするという判断も必要なんじゃないの?って感じます。