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40代後半になっても自分の生き方、進む道が分からない男のブログです。「40にしても惑う」人間の悩みや日常の思考などを趣味も交えて書いています。

ロシアW杯~日本vsポーランド戦の感想メモ

とりあえずのところ日本が予選リーグを2位で突破することとなりました。
 
これについては、素直に賞賛すべき事でしょう。
 
日本の中でどれほどの人が、今大会の日本チーム予選突破を予想していたのか。
 
脳天気な一部の人達を除いて、大半の人が3戦全敗、もしくは1分2敗ぐらいだろうと思っていたはず。
 
僕もそう思ってました。
 
大会前の監督交代劇含めて、日本代表に良い材料はほとんど無かったわけですから。
 
しかし、大方の下馬評を覆しての1勝1分という結果を残し、そしてポーランド戦となったわけですが、、、世間的にはポーランドに勝つかもしくは引き分けれるだろうという空気がけっこう漂っていました。
 
でも、そんなに甘くは無いはず、相手は予選敗退が決まったとはいえ、ランキング8位のチームです。
 
そもそも日本が勝てる要素、確率はかなり低い。
 
この事を、実は一番良く知っていたのは、西野監督だったのではないでしょうか。
 
だからこそ、主力を外して6人も入れ替えてのスタメンとなったと想像します。
 
初戦で勝利し、2戦目では勝ちに等しい引き分けもぎ取ったのは2試合とも同じスタメンでした。
 
良い結果を出しているにも関わらず、次の3戦目で6人も入れ替えるというのは、通常だったら考えられない選択です。
 
恐らくですが、西野監督は決勝トーナメントを見据えて主力を温存したのではないか。
 
ポーランド戦は良くて引き分け(自力進出)、最悪、負けても最少失点(0-1)で(他力進出)という戦略だった、と僕は勝手に思ってます。
 
日本が決勝へ進めるかどうかは、ポーランドに勝つ確率に比べれば、選択肢含めてそれなりに高かったですから。
 
グループリーグより決勝トーナメントの方が、より厳しいというのは分かっていますが、一発勝負のトーナメントだからこそ何が起こるか分からない。
 
その決勝トーナメントを本気で勝ちに行っているのが、西野監督の頭に描いている画なのだろうと。
 
つまり、「決勝トーナメントに進む」ことが目的ではなく「決勝トーナメントで勝つ」事が西野監督の目的になっている。
(ベスト16ではなく、ベスト8以上が目標)
 
それと同時に、今の日本代表が自力で決勝トーナメントに進めるほどのレベルではない、ということも監督は痛感している。
 
一見矛盾しているように思えますが、この矛盾の中で更に一段上の目標に到達するにはどうすべきか?
 
悩んだことでしょうね。
 
でも、西野監督は決断し実行した。
 
それがあのポーランド戦なわけです。
 
綺麗事だけじゃない日本代表の戦い、これって新たな次元にステップアップしたって事だと僕は思うんですよね。
 
当然、決勝Tでの試合は更に厳しい目で見られ、結果が出せなければより酷評され、バッシングされることでしょう。
 
それも当然見越しているはず。
 
正直、僕も後半残り8分の時間稼ぎに腹が立って、NHKのコロンビアvsセネガル戦の方を見てしまいした。
 
この時、不本意ながらもセネガルが同点に追いつけば良いのに、、って願ったんですよね。
 
逃げ腰の戦い方をする日本に苛立ったわけですが、冷静に考えればTV視聴者でさえそう感じてるんですから、実際にピッチの上でブーイング受けながらやってる選手達の心情を想像したら、そりゃ相当悔しかったし辛かっただろうと。
 
でも、選手は我慢し指示に従い、西野監督も批判覚悟でやったんですよね。
 
日本は勇気が無いとか言われていますが、とんでもない、逆です。
 
勇気があったからこその、あの時間稼ぎという選択なのではないでしょうか。
 
もちろん、きちんと最後まで攻め切って、それで予選敗退ならいいじゃないか、勤勉で真面目な日本人らしい試合なんだから、という声もあるかと思います。
 
でも、今やそんな綺麗事で満足できないのは、見てる方も選手も一緒でしょう。
 
西野監督の事、べた褒め状態ですが、グループリーグの戦いっぷりを全て見させてもらっての僕の感想はそうなのです。
 
ずるがしこい事やダーティな事もやっていかないと、W杯優勝なんて到底無理だろうし、そもそもイギリスなんか日本以上にけっこう小ずるい事をやってきてますから、日本に文句言う資格ないと思うんですけどね。
(イギリスはサッカーに関しては変にプライドが高く、常に上から目線)
 
逆に言うとそれをやってのけた西野監督が凄いって事だと思います。
 
それと、毎回一番ファウルの数がトップの韓国にもあれこれ言われたくはないですよね(^_^;
 
全ては結果が物を言うわけで、仮に日本が時間稼ぎを選択せずに攻めて逆にポーランドに追加点を許していたら、今度はなぜ試合終了まで時間稼ぎしなかったんだとディスられてたことでしょう。
 
あそこはどの選択肢を取っても博打です。
 
その中で、日本は少しでも確率が高いと思った方に賭けたってことです。
 
それを批判する事はたやすい。
 
じゃあ、自分が監督だったらどう判断する?ってコメンテーターも記者も考えてから物を言えば良いと思いますけどね。
 
ということで全然、メモのレベルじゃなくなりましたが、さっくりと感想を以下に。
 
・失点に繋がったあのファウルが余計、というかそれをしてしまうところに今の代表チームの弱さ、世界との差が出ている。
 
・川島を起用した監督、期待に応えた川島、どちらも素晴らしく、ただ凄いなとしか言いようが無かった。
 
・結果的に、グループリーグ最終戦で決勝T進出に大きく貢献したのが川島という事で、そこまで計算していたとは思えないが、西野監督の采配によって川島が救われた。
 
・入れ替えたスタメンは、やはり機能していなかったが、それも監督の中では織り込み済みだと思われる。
 
・メンバーが替わったとはいえ、中盤のパス回しがダメダメで(たぶん香川がいなかったのが大きい)、控えだった選手達はこれまでの戦い方を見てなかったのかと思ったぐらい得点できる気配が無かった。
 
・柴崎との他選手との距離感が悪く、彼の武器を味方が潰してしまっていた。
 
・残念ながら、後半の日本のディフェンスラインはほぼ崩壊していて、西野監督もそれが分かっていたので最後はああいう手段を取らざるを得なかった。
 
ポーランドは日本の守備の弱点が槇野だと見抜き、そのサイドへどんどんボールを集めていて、結果、フォローに入る柴崎も動きを封じられた形になった。
 
・誰もが自力で決勝Tに進むべきと思ったかもしれないが、主力を外しての今の日本ではそれが無理であった事実を受け容れるしかない。
 
・W杯始まるまでは日本国内の批判に晒された西野ジャパンが、次は世界中の批判を受けて戦う事になり、それはそれで悪役上等といった感じで面白い。(監督と選手は大変だろうけど)