Walking backstreet(裏道を歩いていこう)

Walking backstreet(裏道を歩いて行こう)

40代後半になっても自分の生き方、進む道が分からない男のブログです。「40にしても惑う」人間の悩みや日常の思考などを趣味も交えて書いています。

豊洲移転問題、、大きな組織だとあり得るよなぁ

くろばこが勤めている会社は、それほど大きくないですが、それでも組織内の閉塞感みたいなのは常に感じてます。

 
社員300名にも満たない規模にも関わらず、事業部門毎に壁があり、横の連携や情報共有などもほとんどなし。
 
下手すりゃ、同じ事業部門内なのに課が違うだけでいがみ合ったり、お互いの仕事に関心がなかったりします。
 
築地市場豊洲移転問題に関し、東京都庁の組織内で情報共有ができてないとTV等のメディアが叩いてますが、はてさて、じゃああなたのTV局内ではきちんと情報共有がなされているんですか?と問うてみたいですね。
 
意外にね、会社などの組織内で情報共有するって難しいんですよ。
 
簡単な情報をメールで流すとか、社内掲示板で告知するとかですら、共有できているかは怪しいです。
 
そのメール見てません、なんて返答受けた経験、誰でもあるんじゃないでしょうか?
 
また、色んな部署が情報を発信すると、メールだけでも毎日何通も受信することになります。
 
そうなるとどうなるか?
 
情報一つあたりの鮮度や価値がそれだけ薄まってしまい、受け取る方にしてみれば、あ~またどうでもいいメールが来てるぐらいにしか思われなくなります。
 
稟議書を回議したって、「え?そんな稟議あったっけ」みたいな状況は珍しくありません。
 
一口に情報共有といっても、その手段が何であれお互いにその意識がなければ、共有なんてできっこないです。
 
で、そういう問題は果たして東京都庁内の職員だけに当てはまる問題なのかは、僕は疑問に思ってます。
 
それに加え、これも経験がありますが、大きな事業ほど色んな関係者が増えるのも常であります。
 
「●●委員会」「▲▲専門部会」「■■分科会」「★★協議会」とか、一つの事業に対し様々な会が作られ、一見、これがベストな事業の進め方にも思えます。
 
しかしながら、これに加わるのは関係団体や専門家もいるため、彼らとの日程調整や資料作り含めて非常に面倒な業務が職員には追加されることになります。
 
恐らく中には、会費を徴収したり運営予算を計上したりして、会を維持している可能性が高く、そうなるとお金の管理も発生するわけでして、事務局と勤める職員は通常の業務の上にそれもこなさくてはなりません。
 
また、各協議会や委員会で決議したことが相反する場合もあったり(豊洲問題で言えば、環境部門と建設部門みたいな感じ)、それぞれに利害関係が発生する場面だって想定できるわけです。
 
あっちを立てればこっちが立たず、というのは仕事してれば珍しくない話しです。
 
そこに、都議があれこれ口を出して利益誘導活動でもしようものなら、そりゃ果てしなくカオスな世界が広がっているのは簡単に想像できます。
 
よほどのリーダーシップを取れる人が、頭を張らないと簡単にはまとまらないでしょう。
 
更に、都庁職員に限りませんが、人事異動で担当者が変わる事も想定しなければなりません。
 
例え異動があっても、引継をきちんとすれば大丈夫だろ、という論は正論ですが、机上論です。
 
限られた期間内で業務を引き継ぐ大変さは経験しないとわからないでしょうし、手から砂がこぼれるように、引き継がれずに寝かされてしまう事案もあります。
 
それでいて、都庁内での情報共有でさえ困難なのに、学者や専門家が入り交じった各委員会同士で情報共有ができるなんて、それはかなりの理想論だと僕は思っています。
 
別に公務員の肩を持つわけじゃないし、どちらかというと行政担当者に煮え湯を飲まされることが多い自分の立場ではありますが、情報共有なんて実は簡単な話じゃないというのが現実です。
 
豊洲移転問題に関し、業務を担当した東京都の関係職員も悪意があっての話しではないだろうし、もちろんだからといって、変更に関する報告や手続きの跡が無い事が許されるわけでもないです。
 
しかしながら、専門家や議員達がそれぞれ言う事に翻弄されながらも、豊洲移転という目標は達成させなければならない職員達の事を思うと、なんか同情せずにはいられないんですよねぇ。
 
この記事書いたのはですね、自分のところでも情報共有が上手くできてない経験があり、あの東京都でさえもそこは同じ課題を抱えているんだなと思ったら、外野からあれこれ言われてるのが可哀想になったという事であります。