危ないとか生徒が怪我するからとかだったら、サッカーや野球、バレーといった部活動も危ないから学校行事から無くしなさいということになる。
スポーツは危険がつきまとう、という実体験だけはできる。
僕も野球、陸上といった部活動は経験したし、自分自身は大きな怪我をしたことはないが、同級生でスライディングしてきた選手のスパイクを除けきれず、ふくらはぎをスパッと切られ出血、何針も縫う負傷したやつもいた。
じゃあ、危険だから野球部は廃止、なんてこと言い出したら何もできない。
そんなお馬鹿な事を公然とTV等で喋っているのが尾木ママなわけだ。
僕は教育者というのを信じてないし、子どものためと平然と言ってのけるヤツもあまり信用してないけど、尾木ママはその中でも格段にひどすぎる。
ただ、僕自身は人間ピラミッドをやる時は凄く憂鬱で、なんでこんな馬鹿馬鹿しい事しなくちゃならないんだ?
こんな事やって何が楽しいんだ?
センコーの頭の中は空っぽなのか?
ピラミッドの一番下でずっと毒づきながら耐えていたのを思い出す。
また、中学2年生の時、運悪く地元県で国体が開催され、オープニングイベントでの集団演技に駆り出される羽目になった。
これは市内中学校2年生全員が対象なので、どんなに不良ぶってツッパっていたヤツでも、あの恥ずかしい体操着を着て演技させられたという事実からは逃れる事ができず、その後は残念な学生生活を送らなければならなかったのだ。
この集団演技練習のおかげで、夏休み中も練習に出され、体躯の時間もほぼこれに費やされてしまい、自分の運命を呪うしかなかった。
でも、イヤでもしなくちゃならない、我慢しなくちゃならないという経験だけは得た様な気がする。
これが大人となってから活かされたのかは正直不明。
そんな経験が本当に必要なのかも未だにわからない。
個人的には、人間ピラミッドとか組み体操とか大嫌いだし、今でもそんなもん観て感動することもない、けども、危険だから辞めるべきという話しは筋違いだと思っている。
ただ、さすがに10段でやるのはフツーに考えてダメだろと思うが。
例えば、学校の授業で算数は好きだけど国語は嫌いだ、ついでに国語の先生も嫌いだ、まあでも国語の授業は無くならないし仕方無いよね、というレベルの話しだ。
世の中危険だらけだし、不公平な事だっていっぱいある。
でも、そんなもんでしょ?それがフツーだろ。
人間ピラミッド廃止したって、部活で怪我するかもしれない、通学途中で怪我するかもしれない。
いちいちそれを危険だから廃止するって方がおかしいでしょ。
もう一度言うと、僕も人間ピラミッドとか組み体操とかはっきり言って大嫌いだし、正直やりたくなかったし、その演技観て拍手している先生や親とかもバカじゃねぇと軽蔑しているけど、危険だから止めろというのはそれはそれで低次元な話しだということ。
と、ここまで書いてたところで他のブログでけっこう同意できる指摘があった。
要は組み体操をさせることの根本的思想は、ブラック企業が社員に強制するものと何ら変わりなく、そんなもん教育でも何でもないという意見。
これは全くその通り。
危険だから廃止でなく、ブラック企業と大差ない思考回路をやめろという方が説得力ある。
俺等の世代は、根性論や精神論をベースに教育受けているから、何がブラックで何がホワイトなのかの判断能力が既に奪われてしまっているんだろうね。
だから自殺まで追い込まれたり、病んでしまってから後悔する羽目になるわけよ。