Walking backstreet(裏道を歩いていこう)

Walking backstreet(裏道を歩いて行こう)

40代後半になっても自分の生き方、進む道が分からない男のブログです。「40にしても惑う」人間の悩みや日常の思考などを趣味も交えて書いています。

そんなに叩かなくてもという思いも

ちょっと前にあった事故の話しです。

<事故>サンルーフから頭出し高架下に衝突 6歳児死亡

http://hituji.hatenadiary.com/

30日午後6時ごろ、山口県萩市椿東の市道で、近くの無職、熊谷さつきさん(36)運転のワンボックスカーが走行中、同乗の長女そらちゃん(6)がJR山陰線高架下の鉄製防護工(ガードパイプ)に衝突。そらちゃんは頭を強く打って間もなく死亡した。

 県警萩署によると、そらちゃんは後部座席におり、サンルーフから頭を出していたらしい。通行車両の高さ制限は1.8メートルだった。熊谷さんはそらちゃんを保育園から連れて帰る途中だったという。

 

この事故に関して、母親に対するネット上のバッシングがすごいわけ。

チャイルドシートを着用させない母親が悪い」

「そもそも子どもに躾ができていない」

「母親がバカだ」

僕も最初は、同じような感想というか気持ちを抱いたんだけど…。。

亡くなった子どもはもちろん可哀想だし、母親がチャイルドシートはともかく、シートベルトぐらいさせていればとか、走行中はサンルーフ開けられないようロックしておけばとか思ったわけ。

でも、保育園の送り迎えの時の事故、子どもは6歳ということから、いつもの日常の中で起きてしまったんだろうなと。

当然、母親に落ち度はあるにせよ、その母親の事も知らない、実際の事故の瞬間を見たわけでもない、たまたまニュースで知っただけの我々が、その母親をそんなに叩けるのだろうかという気持ちが沸々と湧いてきたのです。

こういうを上手く表現したブロガーさんが、どこかでいらっしゃったんですが、「怒りの横取り」と称してました。

事故を起こした母親を徹底的に叩く人達は、自分はこれまで過ちを犯した事がなかったのだろうか、これからも過ちを犯さずに生きていく自信があるのだろうかという疑問が起こるのです。

僕には両方とも無いです。

いつか、僕も似たような過失を犯すかもしれない、いや、もしかしたら人を殺すことだってあるかもしれない、その可能性はゼロでないのです。

そう考えると、その母親の事を知りもしないのに、「子どもの躾ができてない」とか到底言えなくなってしまいます。

しかし、それでも何か言いたくなる、懲悪したくなる気持ちがあるのも人間。

現に僕も最初はそうでしたし、今でも「言う側」になっている時があります。

でも、それは単に「怒りの横取り」でしかないんですよね。

母親は子どもを悲惨な事故で亡くしており、そのことに対し追い打ちするような責めはあまりに過酷であります。

ネット上で好きな事が発信できる世の中とはいえ、その母親を極悪非道のごとく非難する必然性は全くなく、そこから生まれるものもありません。

誰かさんのセリフじゃないけど、「そこに愛はあるのかい?」という自戒の念のつもりで書いてみた次第です。