Walking backstreet(裏道を歩いていこう)

Walking backstreet(裏道を歩いて行こう)

40代後半になっても自分の生き方、進む道が分からない男のブログです。「40にしても惑う」人間の悩みや日常の思考などを趣味も交えて書いています。

なぜインフルエンサーというものが存在するのか

VALUのサービスが終了したらしいですね。
 
僕は利用したこともないので、特に感慨深さもなく、そうなんだって感じでしたが。
 
信用をお金に換えるという、ある意味、錬金術的なサービスで、そりゃ凄いなという驚き半分と、残り半分はヤバさというか胡散臭さみたいなものもあり、実際のところどうなんだろうって感じではありました。
 
で、こういうプラットフォームやサービスで、絶大な威光を放つのがインフルエンサーと呼ばれる人たち。
 
この世は、常に需要と供給によって成り立っているので、そういう人たちが存在するのは、需要があるからということです。
 
しかも、SNSでフォロワー何十万人とかが腐るほどいるということは、インフルエンサーを支持する人たちが、マジョリティってことなのだろうなと。
 
僕はFacebookTwitterはやってはおりますが、フォローしている人はほとんどいません。
 
その代わり、フォローもほとんどされておりませんが(^^;
 
例えば芸能人の誰かのSNSのフォロワーになるとか、ユーチューバーのフォロワーになるとか、有名ブロガーのフォロワーになるとか、そういうことに全く興味が湧かず、それの何が楽しいのかも理解できずにいます。
 
もちろん人それぞれですので、好きな人はやればいいし、そうじゃない人はしなくてもいいだけの話しではあります。
 
しかしながら思うのは、なぜインフルエンサーに追従したがるのか、もう少し言い換えると、影響されたがるのだろうかという疑問が湧くのです。
 
僕はどちらかというと、影響されたくないと思ってしまうのですが、こういうのって少数派なんでしょうか?
 
無意識のレベルで影響されていることは、当然あります。
 
それは親だったり、学校の先生だったり、好きなアーティストだったり。
 
けど、ネットの有名人に追従するとか、あの人が買ってるお菓子だから食べたいとか、そういう気持ちには全くならないのです。
 
ですが、インフルエンサーは確実に多く存在し、彼らはそれを信用や影響力という形でマネーに変換していくのです。
 
その存在を確実なものにしているフォロワーたちが、この世には多くいる。
 
つまるところ、影響を受けたいと考えるのが、大多数の普通な思考なんだろうかなぁと思った次第です。

2019年に読んだ本(その3)

2019年に読んだ本の続きで、今回が最後となります。
 
以下からは紹介。
 
 
◆「サラバ!(上)」/西加奈子
サラバ! (上) (小学館文庫)

サラバ! (上) (小学館文庫)

 

 

◆「サラバ!(中)」/西加奈子
サラバ! (中) (小学館文庫)

サラバ! (中) (小学館文庫)

 

 

◆「サラバ!(下)」/西加奈子
サラバ! (下) (小学館文庫)

サラバ! (下) (小学館文庫)

 
ご存じ、直木賞受賞作品。主人公の圷歩(あくつあゆむ)の自伝的な話しという構成になっています。主人公は石油会社に勤める父親が赴任中のイランで生まれる。イラン革命のため帰国し大阪に移るが姉の貴子が通う小学校で問題児となり、いじめられるようになる。母親と娘は仲が悪く、逆に歩は自分を消して周りに溶け込む術を身に着ける。やがてまた父の転勤で今度はエジプトに移り住み、そこで現地の少年ヤコブと友達になるが、再び日本へ帰国することに、、、という感じで話しが進みます。大人になった歩が徐々に人生につまづき始め、やがては家から一歩も出られない状況に陥り、自分の人生をだめにしたのは離婚して出て行った父であり、自分のことしか考えない母であり、常に問題を起こしてきた姉のせいだと思い込むのですが、ある時に常に周りに合わせるだけの生き方をしてきた自分自身のせいだったと気付くのです。そのきっかけはずっと毛嫌いしていた姉が与えてくれるのですが、主人公の生き方がまるで自分自身のことに思えてなりませんでした。「あなたの信じるものを誰かに決めさせてはいけないわ。」というセリフも身にしみましたね。ただ、この小説って一時期、世間では物凄く持ち上げられ話題になりましたが、そういう作品ではないような気もします。やっぱり僕は50歳を過ぎても昔の圷歩のままであって、そいういった人たちはリアルの世界にはうじゃうじゃいて、そんな中でもまだなんとかあがいている一部の人たちの背中をそっと押すような小説なんですよね。だから決して万人受けはしない小説という意味で、あまりに持ち上げすぎかなという気がしないでもないです。きっと共感できない人もけっこういるだろうと思われます。
 
 
 
 
 
◆「論破力」/西村博之
論破力 (朝日新書)

論破力 (朝日新書)

 
個人的には、このブログでもたまにネタにしたりしてますが、西村博之氏はけっこう好きなんですよね。この人の記事がネットニュースで出てたりすると、どんなことに言及しているんだろうと気になってすぐに読みますし、言っている内容のほとんどに共感を覚えます。これはホリエモンに関しても一緒ですが。僕自身からすると、西村博之氏は圧倒的に頭が良いと思っています。シンプルに論理構成して物が言えるっていうのに憧れたりもします。この本は、そんな彼の一端を垣間見ることができますが、ただ学生時代のエピソードとか読むと、実際には友達になれないだろうなとか思ったりもしました。
 
 
 
 
 
持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない

持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない

  • 作者:pha
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2015/05/26
  • メディア: 単行本
 
pha氏の本はこれが初でしたが、ブログはよく読んでいました。と言っても最近はほとんど更新がないですが。先に紹介した「稼ぐまちが地方を変える」の木下斉氏とは真逆に位置していて矛盾するかもしれませんが、僕は両方に共感できます。ただ、両者とも似たようなことを言ってたりもします。pha氏が言う「自分で考えて行動して自分の周りの世界に対して変化や影響を与えていくとき、人は充実感を覚える」というのは、木下斉氏の言う行動する人間とは?にも繋がるものがあるのです。pha氏はゆるいながらも人との繋がりが大切と考え、でも、人はそれぞれ違うのが当たり前なので、無理に大勢へ合せる必要はないと言っていて、全くその通りだよなぁって。この本を読んでいて思うのは、pha氏はなんだかんだ言って、ちゃんと自分の頭で考え結論を導き出しているということです。逆に自分はここまで、自分が苦しい理由をちゃんと頭で考えたことがあっただろうかと、反省させられました。
 
 
 
 
◆「新女子高生株塾」/ホイチョイ・プロダクション
このブログでも少しだけ記事にしているように、自分自身が投資をしている関係で読んだ本。ちょっと絵が強烈というか、馴染むまで時間がかかりましたが、あんまりホイチョイっぽくない絵柄だなぁというのが最初の感想(^^;前作があり、登場人物はその前作からの続きという形で各キャラが設定されています。漫画部分と解説部分に分かれてますが、漫画部分もけっこう文字数が多いです。でも、FXや為替の仕組みについて非常にわかりやすく説明してくれたり、TOBをキャバクラで例えてくれたりとけっこう面白い。ただ、実際に女子高生がこれを読んでどこまで理解できるかは何とも言えないなぁって思ったりもしました。
 
 
 
 
 
◆「岩田さん、岩田聡はこんなことを話していた」/糸井重里
僕は任天堂ゲームにかなりお世話になっており、今でもswitchで遊んでいるので、その元社長の岩田さんについての本ということで非常に興味がありました。内容は、岩田氏が執筆したものではなく、岩田氏と付き合いの深かった糸井重里氏がほぼ日でインタビューした内容を編集しまとめた本になっています。なんというか、岩田氏の人柄が素晴らしくて、読んでいてほっこりしてしまいます。自分はこんな人に未だになれそうにないし、未だにこんな人と一緒に仕事をしたことがないなぁと。裏を返せば、自分がそういう人間であろうとしてないから縁が無いのであって、糸井さんや岩田氏は同じ土俵にいたんだろうなとうらやんでしまいました。一緒に働く人みんなにハッピーになって欲しい、そんな思いが溢れ出ている良本でした。
 
 
 
 
◆「主よ、永遠の休息を」/誉田哲也
主よ、永遠の休息を (中公文庫)

主よ、永遠の休息を (中公文庫)

 
この人の本は少ししか読んでないですが、猟奇的殺人を扱う作品が多いという印象で、この作品においても同様です。過去の幼女殺人事件を軸に物語は展開していきますが、ネット動画に犯行映像が配信されるといった話しは、実際の現実でも起こっていることで、そうした問題提起にもなっているのかもしれません。途中までは登場人物の動きなどで、こういう方向に話しが進むのだろうと推測でき、その通りに物語は進んでいくのですが、ラストがあまりに悲惨で、こんな残酷で悲しい結末であって良いのかという憤りさえ感じる作品です。
 
 
 
 
◆「メモの魔力」/前田裕二
メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)

メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)

 
いっとき、TVでも取り上げられ、著者自身もけっこうメディアに露出していた有名本。くろばこも久しぶりにこの手の本に手を出しました。それぐらい、何かしらの魅力を感じたということです。中でも「事実(ということがあった」「抽象化(ということは)」「転用(他の場面で活かすとすれば)」に分けてメモをしていくのは、持続すればかなり自分にとっても良い効果をもたらすんじゃなかろうかと思いました。ただ、案の定?途中で挫折してしまいましたが(^^;著者の前田氏は小さい頃からかなり苦労して、自分なりに幸せになるための方法を追求して、そうしたスキルを身に着けたのだと思います。そのうわべだけを真似事してもダメってことでしょうね。
 
 
 
 
◆「雨天炎天」/村上春樹
雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―(新潮文庫)

雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―(新潮文庫)

  • 作者:村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/12/23
  • メディア: Kindle
 
村上春樹氏の作品は小説も面白いですが、実はこうした旅行記もけっけう面白く、読みだすと止まらなくなります。この本はギリシャとトルコの旅行記です。ギリシャギリシャ正教会修道院を訪ね歩く旅ですが、ギリシャ人自身もなかなか足を踏み入れない地を旅してます。修道院で出される貧相な食事描写が面白く、自分だったら無理かもって思ってしまいました。また、トルコでは、その喧噪と地元の人々との交流が面白おかしく描いてあり、村上春樹氏はやっぱり文章が上手いなぁと改めて感心した次第であります。
 
 
 
 
◆「女のいない男たち」/村上春樹
女のいない男たち (文春文庫)

女のいない男たち (文春文庫)

 
久しぶりの村上春樹短編小説でした。一応、自分の中では最近の作品という感じだったのですが、2014年発売ですのでけっこう以前の本ということですね。「独立器官」のようなニヒルな感じのものから、なんとなくせつなくなる「イエスタデイ」、村上春樹の本領ともいえる「木野」など、非常に面白い短編集となっております。前に短編小説より長編小説の方が好きだと書いた覚えがありますが、村上春樹作品に関しては、短編もかなり好きなのであります。久しぶりに村上作品を読みましたが、やっぱり自分に一番合ってる作風、文章だと再度実感した次第です。
 
 
 
 
村上さんのところ (新潮文庫)

村上さんのところ (新潮文庫)

  • 作者:村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2018/04/27
  • メディア: 文庫
 
いっとき、ネット界をざわつかせた村上春樹氏の期間限定ウエブでのやり取りを一冊の本にしたもの。これに限らず、「そうだ、村上さんに聞いてみよう」など読者とのやり取りを掲載した本は複数出版されており、どれも非常に面白いです。特に村上氏の時にタメになり、時にふふっと笑ってしまいそうな回答が読んでいて癖になります。エッセイもそうですが、村上氏の素の思考回路みたいなものが垣間見えて、ファンでなくても楽しめる読み物じゃないでしょうか。ちなみに僕は言うまでもなく、村上主義者です(^^;
 
 
 
 
◆「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」/村上春樹
もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)

もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)

  • 作者:村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2002/10/30
  • メディア: 文庫
 
村上春樹氏お得意の旅行記で、スコットランドアイラ島アイルランドを訪れた時のエッセイ本。とは言っても、文章は短めで写真が半分以上を占めます。僕自身もシングルモルトウィスキーが好きなので、もっと早くこの本を読んでいれば、よりスコッチに思いを馳せて飲むことができたろうにと思いました。ちなみにこの本、初版は1999年なんですが、読もうと思っていて読むのを忘れていた本です。ハルキストからすれば、発売されてすぐ読まないなんて考えられないでしょうが、僕は先ほども書いたようように村上主義者なのでこんなものなのです。しかし、この本のことを思い出しただけで、ウィスキーが飲みたくなりました。それぐらい良本です。
 
 
 
 
◆「パンとスープとネコ日和」/群ようこ
パンとスープとネコ日和

パンとスープとネコ日和

 
群ようこ氏の作品、それほど多くは読んでいませんが確実に好きだといえます。ありふれた日常を上手に切り取って描写する力と言いましょうか、毎日を生きていくことって、俯瞰するとこういうことだよなぁってしみじみ思えるのです。
以下、ネタばれになりますが、飼い猫のたろちゃんが物語中盤あたりで亡くなり、その後は主人公アキコが喪失感を日常の中で埋めていく様が描かれ、胸に込み上げるものを抱えながら読み進めました。人生は決してドラマチックではないけど、ゆっくりと呼吸するように生きていくことが大事なんだろうなと感じました。映画化されているようですが、そちらは未視聴。逆に「かもめ食堂」は映画は見たけど、小説は読んでいません。
 
 
 
 
星界の紋章 1―帝国の王女―

星界の紋章 1―帝国の王女―

 

 

星界の紋章〈2〉ささやかな戦い (ハヤカワ文庫JA)

星界の紋章〈2〉ささやかな戦い (ハヤカワ文庫JA)

 

 

星界の紋章〈3〉異郷への帰還 (ハヤカワ文庫JA)

星界の紋章〈3〉異郷への帰還 (ハヤカワ文庫JA)

 
出版されてからけっこう時間が経っている作品ですが、初めて読んですぐにハマってしまいました。宇宙を舞台にしたスペースファンタジーで、強大な星間国家アーヴ帝国の王女ラフィールと、侵略された側の主人公ジントが出会い行動を共にすることで…という、いわばベタ展開ではあるものの、グイグイと物語に引き込まれます。物語の世界観がしっかりしていること、独自の定義や造語により細かい作りこみがしてあることなどが、話しの面白さを倍増しているのではと思っています。特に「平行宇宙」というのが、頭でイメージできないまま読み進めてしまったのですが、それでも十分に面白かったですね。
 
 
 
 
星界の戦旗Ⅰ ―絆のかたち―

星界の戦旗Ⅰ ―絆のかたち―

 

 

星界の戦旗〈2〉守るべきもの (ハヤカワ文庫)

星界の戦旗〈2〉守るべきもの (ハヤカワ文庫)

 

 

星界の戦旗〈3〉家族の食卓 (ハヤカワ文庫JA)

星界の戦旗〈3〉家族の食卓 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 
星界の戦旗Ⅳ ―軋む時空―

星界の戦旗Ⅳ ―軋む時空―

 

 

 
 
星界の戦旗Ⅴ ―宿命の調べ―

星界の戦旗Ⅴ ―宿命の調べ―

 
上記「星界の紋章」の続編。宇宙では常勝であったアーヴ帝国ですが、遂に苦境が訪れます。正直、アーヴ帝国がここまで追い込まれるとは思ってもいませんでした。それぐらい強いというイメージがいつの間にか植え付けられていたわけですが、それをこの戦旗編ではあっさりと裏切ってくれます。そもそもアーヴ帝国は支配者側であって、ふつう、物語の設定では主人公と敵対する側になるのが一般的だと思うのですが、「星界の~」シリーズは違います。主人公も最初は支配されていた側でしたが、ラフィールと共に支配する側としてジントは戦地に赴くのです。これも、アーブの独特な支配方法などを細かく設定し描くことで、いつの間にか支配側のアーヴに感情移入して読み進めてしまうのでしょう。
 
 
 
 
四畳半神話大系 (角川文庫)

四畳半神話大系 (角川文庫)

 
森見登美彦作品はこれが初でした。アニメ「有頂天家族」にハマったことから、原作を書いている人のことが気になり、それでいつか読んでみたいと思っていたのですが、読後の感想としては、文章はちょっと苦手かもという感じでした。いわゆるパラレルワールドもので、最後の四畳半がひたすら続く世界は圧巻でしたが、読み終えた後の疲労感もなかなかでした。ただ、文体から感じる空気感とか雰囲気は確かに「有頂天家族」に通ずるものがあるなぁと感じることもできました。
 
 
 
 
◆「そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか」/山口揚平
タイトルに惹かれて購入しましたが、内容的にはほとんどがネットで拾えるもので、わざわざ買ってまで読まなくてもよかったなという感想。こういうのを読むと、「会社辞めたい人向けビジネス」っていう一つのカテゴリーがあって、そこで情弱な人たちが実は食い物にされてたりするのかなぁって想像してしまいました。
 
以上、2019年に読んだ本の紹介でした。

2019年に読んだ本(その2)

あけましておめでとうございます。
2020年一発目は「2019年に読んだ本(その1)」の続きです。
 
新年一発目の記事が、昨年の記事の続きとかって、我ながら締まりのないブログだと実感しておりますが、そういう性分なので諦めています。
 
それでは以下から紹介。
 
 
ヒートアイランド

ヒートアイランド

 

 テンポが非常によく、スイスイと読めてしまいす。東京の渋谷を舞台にしたギャング抗争のお話し。主人公は渋谷を拠点としてストリートファイト商売を生業にするチーマー。そこにプロ窃盗団が盗んだ大金とヤクザが絡み物語が進みます。僕もたまに行きますが、少し前の渋谷センター街って恐ろしいところだなぁと思ってしまいます。

 
 
 
◆「新世界より(上)」/貴志祐介
新世界より (上)

新世界より (上)

 

 

◆「新世界より(中)」/貴志祐介
新世界より(中) (講談社文庫)

新世界より(中) (講談社文庫)

 

 

◆「新世界より(下)」/貴志祐介
新世界より(下) (講談社文庫)

新世界より(下) (講談社文庫)

 
1000年後の日本が舞台。念能力(超能力)を得た人類の物語で、ダークファンタジーっぽい内容です。前半はとある村の子供たちの学校生活や日常がメインで、読んでいてちょっとだるい感じもしますが、悪鬼や業魔の話しに展開していくにつれ読むのが止まらなくなります。1000年後の日本なのになぜ退行したような世界観なのか、村の外はどういう世界になっているのかなど、早く先が知りたいと思いながらあっという間に読み終えてしまったぐらい面白かったです。
 
 
 
◆「地元がヤバイ…と思ったら読む凡人のための地域再生入門」/木下斉
地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門

地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門

 
久々に「そうだよ、こういうことなんだよ!」って思えた本でした。地域再生を小説風の物語にして描いており、しかも実際の経験談を踏まえて書いてあるので、かなりリアル。補助金は麻薬と一緒という話しや、人数は少なくても良いが結局は本気でやる人間しか地域再生はできないなど、まさにその通りだなと。全体の意見をまとめるための会議やワークショップも気持ちよくぶった切ってあって、我が意を得たりって感じの内容です。
 
 
 
◆「稼ぐまちが地方を変える」/木下斉
稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則 (NHK出版新書)

稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則 (NHK出版新書)

  • 作者:木下 斉
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2015/05/08
  • メディア: 新書
 
もう一冊の「地元がヤバイ…」の流れで読んでみました。先ほどの「地元がヤバイ…」に小説形式で出てきた内容を、一つ一つ解説形式で書いてる感じですかね。地域活性化という一見それらしき言葉が、実は具体性の全く伴わない掛け声でしかないこと、そして補助金で踊らされる地域の人々。そんなまやかしではなく、腰を据えリスクも取って行う地域再生とは?を読むことができます。
 
 
 
 
◆「真・天狼星ゾディアック1」/栗本薫
真・天狼星 ゾディアック1 (講談社文庫)

真・天狼星 ゾディアック1 (講談社文庫)

 
実は、栗本薫氏の作品はこれが初めて。何となくで手に取った本でしたが、どうやらシリーズものだったらしく、しかも最終章でした。主人公である名探偵の伊集院大介によって過去に解決したはずの事件が、実は…という感じの内容。凄惨な殺人事件を軸に物語が展開していきますが、なかなかのグロさです。まあ、ただ名探偵がいてワトソン役がいて、協力する仲間と警察がいて、二十面相みたいな敵がいるという構成は読んでいてさすがに古さを感じましたが、とりあえず続きを読んでみたいです。
 
 
 
◆「感染領域」/くろきかずや
九州でトマトが枯死する病気が流行し、主人公の植物学者、安藤仁が調査を開始。発見した謎のウィルスを分析を進める一方、研究所に勤める旧友が変死し事件は巨大な種苗企業へと繋がっていく、という感じですかね。いわゆるバイオミステリーで、食物や農産物を操ることって実はけっこう人類にとってヤバイ話しなんだって実感します。ただ、ミステリーとしては特に秀でている印象はなく、普通に物語として面白かったなという感じ。
 
 
 
 
◆「GOSIK」/桜庭一樹
GOSICK ―ゴシック― (角川文庫)

GOSICK ―ゴシック― (角川文庫)

 
異国の地に留学してきた主人公、久城一弥が学園の図書館塔に住む美少女ヴィクトリカと知り合い、共に事件に立ち向かうお話し。ちょっとライトなミステリーという感じで、昔読んだ江戸川乱歩怪人二十面相シリーズに似た雰囲気だなと思いました。凄く凝ったミステリでもなく、驚くようなどんでん返しがあるわけでもないですが、何となく引き込まれてしまう小説です。
 
 
 
 
 
◆「再び男たちへ」/塩野七生
自分にとって塩野七生さんのエッセイは、あれば買ってしまう類の本です。「ローマ人の物語」に代表されるように独自の視点で歴史を検証してきた力量は、現代の政治や社会に対しても理論的に言葉を投げられることを証明しております。いわゆる一般的なフェミニストとは違う語りが面白くてつい読んでしまうのです。
 
 
 
 
竜馬がゆく(一) (文春文庫)

竜馬がゆく(一) (文春文庫)

 

 

竜馬がゆく(二) (文春文庫)

竜馬がゆく(二) (文春文庫)

 

 

竜馬がゆく(三) (文春文庫)

竜馬がゆく(三) (文春文庫)

 

 

竜馬がゆく(四) (文春文庫)

竜馬がゆく(四) (文春文庫)

 

 

竜馬がゆく(五) (文春文庫)

竜馬がゆく(五) (文春文庫)

 

 

竜馬がゆく(六) (文春文庫)

竜馬がゆく(六) (文春文庫)

 
これは再読ってやつですが、それでも学生時代以来なので、約30年ぶりに読み返しているところです。昨年読み返した「燃えよ剣」も面白かったですが、「竜馬がゆく」は色んな意味でそれ以上に面白いです。今の坂本龍馬のイメージは司馬遼太郎氏が作ったものだと言われてますが、確かにそれはあると思います。ただ全くのフィクションというわけでもなく、司馬先生なりに様々な文献を研究調査し、時にはゆかりのある地へ足を運び、生き証人から直接話を聞くなどして書かれたのがこの作品です。ですが、あくまでも歴史小説であることを踏まえ、「龍馬」でなく「竜馬」としているという話を聞いたことがあります。そう意味では、実際の坂本龍馬という人間はここの「竜馬」にかなり近い感じの人物だったんじゃなかろうかと、個人的には思っています。人気が出れば必ずアンチも出ますので、それは致し方ないかなと。
 
 
 
 
◆「仮面病棟」/知念実希人
仮面病棟 (実業之日本社文庫)

仮面病棟 (実業之日本社文庫)

 
たまたま当直となった医師、その病院にやってきた強盗と負傷者。ただの立てこもり事件かと思いきや、思わぬ方向へと展開していく。僕は見ていませんが映画化もされている小説です。テンポも良く且つ読みやすいとあって、あっという間に読めます。面白くて読みやすくて先が気になるという点で、東野圭吾に似てるなぁと勝手に思っております。
 
 
 
◆「優しい死神の飼い方」/知念実希人
優しい死神の飼い方 (光文社文庫)

優しい死神の飼い方 (光文社文庫)

  • 作者:知念 実希人
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2016/05/12
  • メディア: 文庫
 
死神が犬の体を借りて病院に入院している患者たちの未練を成就させていく物語。それぞれの患者たちのエピソード部分と、後半の事件を解決する部分で構成されておりますが、全体を通して感じられる優しさに癒されます。決してハッピーエンドとは言えないんですが、それでも読んだ後は何とも言えない清々しさのようなものがありました。
 
 
 
 
◆「レゾンデートル」/知念実希人
レゾンデートル (実業之日本社文庫)

レゾンデートル (実業之日本社文庫)

 
自らが末期癌に冒されていることを知った若手の外科医、岬雄貴が主人公。自暴自棄となった彼は体を鍛え上げ街の不良を襲撃するが、それがきっかけとなり連続殺人鬼ジャックと接触を持ち共犯者となる。一方で偶然助けた少女と過ごすうちに心を通わせ、自らの行動に思いや悩み、そして…という感じでしょうか。知念氏のデビュー作にもなるこの作品ですが、ラストまでの展開はほとんどの人が想像できていたのではないでしょうか。だからといってつまらないわけではなく、わかっていても最後は泣けてしまいました。
 
 
 
◆「どがでもバンドやらいでか!」/丁田政二郎
どがでもバンドやらいでか! (ポプラ文庫ピュアフル)

どがでもバンドやらいでか! (ポプラ文庫ピュアフル)

 
自分もバンドをやっている人間なので、タイトルが気になり購入。なぜか我が地元のお隣、鳥取県倉吉市が舞台で親近感が湧きました。主人公の高校生、宮田が一緒にやっていたバンドを首になり、自分でメンバーを一から集め学園祭のステージに立つまでのお話し。バンドを首になるというやるせない体験が主人公のエネルギーになってるというのはよくわかるなぁと。しかも、カシオペアコピーバンドですから、なかなかの腕の持ち主だと思われます。自分は首にはなりませんでしたが、下手すぎてバンドやりたいって声をかけることすらできなかったです(^^;ただ、物語自体は非常にあっさり味に仕上がっています。物足りないと感じた人は多かったと思いますが、なんか自分の高校時代を思い出せて、個人的には良かったかなぁって感じ。
 
(続く)

2019年に読んだ本(その1)

2019年に読んだ本は55冊でした。
 
週に1冊は読んだ計算になりますね。
 
出張が多かったので移動時間でけっこう読むことができたのだと思われます。
 
ざっと振り返ってみると、シリーズものが多かったです。
 
個人的には長編ものが好きで、いつ終わるとも知れない物語にずっと心を委ねていたいタイプの人間なのであります。
 
そいういった意味において、一昨年から読み始めた「天冥の標/小川一水」シリーズが完結してしまったのが、ちょっと寂しくもあります。
 
そっか、完結編が発売されたのがちょうど一年ぐらい前だったんですね。
 
時間が経つのは早いものです。
 
とりあえず、いっぺんに紹介すると長くなるので小分けにしてアップします。
 
 

◆「オーデュボンの祈り」/伊坂幸太郎 

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

  • 作者:伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2003/11/28
  • メディア: 文庫
 

江戸時代から外界と遮断されている孤島「荻島」を舞台にした不思議な物語。未来を予見する喋る案山子が殺されるというミステリーですが、全編に漂う独特の空気感と見えない結末に引きずり込まれ一気に読んでしまいました。あと、これが伊坂氏のデビュー作というのも知らなかったです。果たしてこれはミステリーなのかファンタジーなのか悩むところではありますが、きちんと伏線を回収しているところはさすがといった印象です。

 
 
 
◆「青春の東京地図」/泉麻人 
青春の東京地図 (ちくま文庫)

青春の東京地図 (ちくま文庫)

 

いつも思うのは、なぜ自分は東京の下町に生まれ住んでいなかったのだろうという嘆きながら生きており、泉麻人氏のような人を常にうらやんでおりました。

特に1980年代の東京を日常生活において体感したかった自分は、こうした本を読むことで疑似体験し留飲を下げているのであります。
 
 
 
 
イニシエーション・ラブ (文春文庫)

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

 
必ず二回読みたくなるミステリーとして絶賛されていた小説ですが、くろばこは今頃になって読んだ次第です。基本的に直近のベストセラーとか、今一番売れてますって宣伝されている本にはかなり消極的で、ほぼ買うことがないです。この本も当時はそういう触れ込みだったので、手を出さなかったんですよね。で、感想はというと、読み返しはしませんでしたが、ちょっとページをパラパラと戻ってみて「あ~、こういうことね」って感じでした。なぜ舞台設定が1980年代だったのかはわかりませんが、自分の学生時代を思い出して懐かしい感覚で読み進めることができました。ただ、読者のミスリードを前提としたミステリーとなっていて、その点はちょっと釈然としない読後感が残りましたね。
 
 
 
 
◆「ばいばい、アースⅠ」/冲方丁
ばいばい、アースI 理由の少女 (角川文庫)

ばいばい、アースI 理由の少女 (角川文庫)

 
冲方氏のファンタジー小説は、どうも自分に合っているらしく、これも非常に面白く読めました。設定された世界観がしっかりしているし、各種族や登場人物のキャラもしっかり立っています。描写も細かく緻密なので入り込むまではややハードルがあると思いますが、浸ってしまえば続きが気になってしょうがないという中毒性があります。世界において唯一の少女ベルの冒険物語です。
 
 
 
 
◆「マルドゥック・アノニマスⅠ」/冲方丁
マルドゥック・アノニマス 1 (ハヤカワ文庫JA)

マルドゥック・アノニマス 1 (ハヤカワ文庫JA)

 

話しの流れとしては、マルドゥック・スクランブルの続きにあたる物語。発売の順序でいくと、マルドゥック・ヴェロシティの後に出版されておりますが、くろばこはスクランブルの続きが読みたかったので先にこちらから読み始めした。金色の鼠ウフコックがメインで描かれていますが、強力で魅力的な敵の登場、そしてそのバトルシーンなどが非常に上手く描かれており、読みだしたら本当に止まりません。雰囲気的には悲哀感が残るラストになりそうですが、その覚悟を持って続きを読み進めたいと思っております。

 
 
 
 
◆「珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を」/岡崎琢磨

 京都にある珈琲店タレーランを舞台に、女性バリスタ切間美星が名探偵として事件を解決、、、ってな感じなんですが、事件というほどのものではないです。もう一人の主人公青野大和との出会いと関わる事件が主軸で、ラストの思わぬ展開には確かにびっくりさせられましたが、これも読者のミスリードを誘う手法が取り入れらていて、個人的にはそこが読後感を損ねた感がありました。あと、ちょっと全体的に粗さがあり、偉そうな感想を言わせてもらうと、もう一息かなぁという印象でした。    

 
 
 
 
◆「天冥の標10 青葉よ、豊かなれPARTⅠ」/小川一水
天冥の標X 青葉よ、豊かなれ PART1 (ハヤカワ文庫JA)

天冥の標X 青葉よ、豊かなれ PART1 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

◆「天冥の標10 青葉よ、豊かなれPARTⅡ」/小川一水
天冥の標Ⅹ 青葉よ、豊かなれ PART2 (ハヤカワ文庫JA)

天冥の標Ⅹ 青葉よ、豊かなれ PART2 (ハヤカワ文庫JA)

 

  

◆「天冥の標10 青葉よ、豊かなれPARTⅢ」/小川一水 
天冥の標X 青葉よ、豊かなれ PART3 (ハヤカワ文庫JA)

天冥の標X 青葉よ、豊かなれ PART3 (ハヤカワ文庫JA)

 

 天冥シリーズの完結編です。これだけ中身の濃い物語を約10年に渡り、全くクオリティを落とさずに発表してきたことに驚きと共に敬意を表したいと思います。そのスケールの大きさに圧倒されっぱなしでしたが、読み続けることができて本当に幸せでした。ヒトとは?世界とは?命とは?などなど、全編通して込められたメッセージは感動的であり、できれば多くの人に読んでほしいと思える本でした。

 
 
 
 
◆「復活の地Ⅱ」/小川一水 
復活の地2

復活の地2

 

 

◆「復活の地Ⅲ」/小川一水 
復活の地3

復活の地3

 

 舞台は架空の世界となっておりますが、内容は大震災を扱ったものです。大地震により壊滅的な被害を受けた国が、主人公ランカベリーを通してどうやって復活していくかという物語なのですが、これだけだとなぜファンタジー設定で描く必要があるのかわかりませんでした。特に1巻だけを読むとそうなってしまうのですが、地震が発生した理由、2度目の地震を防ぐくことができるのかが最終巻で描かれ、なるほどと納得できましたね。そういった意味では、未曾有の危機的状況における人間模様とSF的な舞台設定の両方が楽しめる作品です。

 
 
(続く)

街歩き好きな自分の仕事観

あまりこのブログでは書いたことは無かったように思いますが、くろばこは街歩きが好きです。
 
特に東京の街を歩いて徘徊するのが好きであります。
 
一人で東京出張に行く時などは、仕事そっちのけで空き時間はどの町を歩こうかと移動中、グーグルマップと睨めっこしています。
 
逆に田んぼや畑が続く田舎を歩くのは、どちらかというと嫌いです。
 
歩いていて全然楽しくならず、逆に苦痛すら感じてしまいます。
 
東京生まれで田舎の山陰育ちなのですが、圧倒的に田舎暮らしの方が長いです。
 
東京にいたのは6~7年、しかも生まれてからのその年数ですから、記憶だって断片的でしかありません。
 
なので田舎暮らしの方がずっと馴染んでいるはずなのです。
 
にもかかわらず、田んぼや山ばかりの風景は今一つ好きになれない。
 
どちらかというと、ごちゃごちゃした建物や路地がずっと続く街並みにいつも心惹かれます。
 
幼少期の東京暮らしの体験のせいなのかなぁ思っておりますが、よくわかりません。
 
で、街歩きの話しなのですが、出来れば新しい街、通りを歩きたい願望が強いです。
 
行ったところがない場所へ気持ちが向いてしまいます。
 
そこで新しいお店があれば入ってみるし、お気に入りの場所が見つかれば、しばらくそこに居座って人の往来や活動を眺めたりするのです。
 
それで、ふと思ったんですが、自分の街歩きの感覚って、自分自身の生き方に似てるなぁと感じたのです。
 
生き方というか、仕事に対するスタンスと言った方がいいかも。
 
くろばこの仕事に対するスタンスって、悪く言えば長続きしないですが、良く言えばいろんな仕事を経験してみたいってところなんですよね。
 
ですが、世間的にはそういう人間は忍耐が無いだとか、こらえ性がないだとかっていうことで評価されないことになってます。
 
自分自身、飽きっぽいし忍耐力ないというのは自覚してたので、そこはあきらめてましたが…。
 
けど、ふと好きな街歩きのことを考えていたら、なんか仕事に対する姿勢と似てるなと思って。
 
あちこちを歩き回りたい、新しい街や通りを歩きたい、一度も入ったことがないお店に入りたい、気に入ればしばらくはそこで留まって風景を眺めていたい、、っていうのを仕事に置き換えてみると、妙にぴったり当てはまってしまい、あ~そういうことだったのかと得心してしまったのです。
 
いろんな仕事を経験して、いろんな知識や技術、考え方を身につけて、でもたまには長めに居座って深く仕事を掘り下げてみたりしたいっていう欲求は、自分が好きな街歩きそのものだなぁと。
 
人生は、走ったり歩いたりすることによく例えられますが、こういう考え方もありかなと。
 
まあ、それで仕事が長続きしないという理由を会社の人事担当者に言っても理解されることはないので、全くもって役に立たないお話しではありますが(^^;

とりあえず近況報告

9月以降、病んでるという内容の記事ばかりだったように、メンタル的には不調が続いておりました。
 
ですが、10月後半からは少しずつ回復基調となり、ここ最近は安定しております。
 
開き直ったというわけでもないですが、いざとなれば逃げればいいと言い聞かせている感じですかね。
 
ここ最近のことを記しておくと、
 
①10月で51歳になった。
②昨年実家の2Fをリフォームしたにも関わらず実家への引っ越しがいまだにできてない。
③相変わらずアニメ三昧だが、中でも「色づく世界の明日から」にドハマりしてしまった。
④「色づく世界の明日から」のED曲が素晴らしく、唄っていた「やなぎなぎ」にドハマりした。
⑤手帳が苦手で続けられない特技を持っていたが、バレットジャーナルというのを始めたら何となく続いている。
⑥弱っていたからか、これまで以上に奥さんのことを愛おしいと思うようになった。
⑦退職するタイミングを年明けの2月末に決めることにした。
 
他にもあるんでしょうけど、くろばこは自分に起こったことや考えてたことを表現するのが苦手なタイプで、頑張ってもこの程度なのです。
 
①は、特に感慨というものは無いのですが、51歳という年齢にどんな意味があるのだろうかとちょっとだけ考えたもののよくわからなかったです。
 
もちろん、その年齢は世間的にはおっさんですし、自分もある程度自覚しているつもり。
 
ただ、割と見た目が若く見えるらしく、飲み屋とかで年齢の話しになるとけっこう驚かれたりもします。
 
本当は年相応に見られたいという気持ちもあります。
 
仕事で初対面の人から嘗められる場面もあったりしますんで。
 
自分が20代や30代のころに見てた50歳代の人は、すごく遠い大人って感じだったのですが、いざ自分がその年になってみると、全然違うなって(^^;
 
②は、もう自分の性格の問題、ただ単に計画性もないめんどくさがり屋に起因してます。
 
それが自分だけだったら良かったのですが、奥さんも似たところがあって、結果、未だに実行できてない状況。
 
心の中では焦ってますが。
 
③は、ブログ記事ではアップしてませんが、未視聴アニメが溜まり続けており、なんとか時間を見つけては録画済みアニメを見まくってます。
 
「色づく世界の明日から」はP.A.WORKS制作ということもあり、視聴前から期待値は高かったのですが、見て本当に良かったと思えるアニメでした。
 
色使いも奇麗だし、脚本も素晴らしいし、見た後に心に残るどっしりとしてふわっとしたようなもの、すべてが良かった。
 
④は、そのエンディング曲がこれまた良くて、やなぎなぎというアーティストを知り、ネットで調べたりしてました。
 
いわゆる世間一般に露出しているアーティストではないですが、例えば宇多田ヒカル級の歌姫と言っても良いぐらいの人だと思います。
 
⑤は、今年の春ごろにiPad2018を手に入れ、アップルペンシルの手書きにドハマりしてしまい、iPadを手帳替わりに使うようになりました。
 
その時にバレットジャーナルという方式を取り入れてみたのですが、けっこう性に合ってるみたいで3~4カ月続いています。
 
もしかしたら、年明けには挫折してるかもしれませんが、iPadでやっているというのも、自分には合ってるのかもしれないです。
 
バレットジャーナルについて詳しくは書きませんが、箇条書きスタイルをメインに、記号を使い分けてログを残していくイメージですかね。
 
インデックスも付けて、目次を作ったりして後から分かりやすく見られるようにするのも特徴ですが、くろばこはそこまではしてません。
 
⑥は、弱ってる人間の身勝手さかもしれませんが、少なくとも自分は孤独ではないと思いたい気持ちがそうさせるのかもしれません。
 
実際、僕は友達もほとんどいませんし、職場でも人の輪に入らず距離を置いているので、普段のお喋りや遊ぶ相手というのは奥さんなんですよね。
 
世間一般?では、愛人とかセフレとか作って遊ぶというのが男の甲斐性で通ってるかもしれませんし、危険な匂いがしない男として女性からは魅力を感じられない人間だと思います。
 
自分はもちろん草食系ではないし、他の女性と仲良くなりたい願望が無いわけでもないです。
 
実際、昔は己の欲望のままに行動していた時期もありました。
 
でも、そんなことをしても、最終的にはすごく寂しい孤独感みたいなものに襲われてしまい、その恐怖からか、他の女性と遊べるチャンスがあっても一定ライン以上は足を踏み出さないようになりました。
 
ましてや自分が弱ってるわけですから(^^;、寄り添うことができる相手を強く求めてしまうんでしょうね。
 
まあ、奥さんからしたら、そういう必要のされ方とういのは自分勝手でしょとなるかもしれない。
 
ただ、子供がいない夫婦だと、お互いが一緒にいる理由はそんなもので良いかなと思ってます。
 
⑦は、いつものことなので、特筆すべきことはないかな。
 
実行できることを祈るしかありません(^^;

弱り目に祟り目

9月以降落ち目の話しが続いており、少ないながらも読んでくださってる読者の方には、暗い内容ばかりで申し訳なく思っております。
 
今回も、少しばかりですがその関連です。
 
メンタルが不安定なところへ、追い打ちをかけるように体調を崩してしまいました。
 
ライブ出演の後、仕事では出張などもあって疲れがたまっていたようです。
 
今週から急激に朝が寒くなり、気温変化について行けずに軽い風邪症状に。
 
若い時は、季節の変わり目は体調崩しやすいとか、風邪引きやすいから気をつけましょうと言われてもピンと来ませんでした。
 
外部環境の変化に昔は割と鈍感だったので、なんでそんなことで風邪引くの?って疑問に思ってた人間なのです。
 
ですがここ最近は、季節の変わり目や気温変化に体が順応出来ず、体調不良になるパターンをはっきりと自覚しております。
 
もう単純に年齢のせいだなとは思うのですが、まさか自分が、という感じでした。
 
頭で考えている以上に、自分の体は劣化し始めているようです。
 
まあ、その事実は受け入れなければならない、それは仕方ないことであります。
 
ただ、精神的に落ちている時の体調不良は、もう抗えないぐらいやばい状況に陥ります。
 
寝込むほどの酷い症状ではないですが、会社に行きたくないのはもちろん、仕事も今まで以上に何も手が付かず、メールを開けるのも嫌、電話して用件を伝えたりお願いしたりするのも嫌、出張の精算を事務員にお願いするのも億劫となり、本当にダメダメ人間に成り下がってます。
 
適当に病院に行くとか行って早退したりもしてますが、そんなことなら休めば良いのに、もやっとした不安のせいで職場には行ってしまう自分が情けなくなります。
 
1件ほど、自分が主体となってやらなければならない小イベントがあり、その不安を払拭するために仕事に出ているのですが、実際には何もしてないので休んでも一緒なんですけどね。
 
悲しき惰性サラリーマンであります。
 
そんなこんなで、こうやってグダグダと何してるか分からない日々を送っております。